地域創生
1995年1月に阪神淡路大震災が起きました。普通に頑張って生きてきた人たちが、最後のよりどころとなる小さな幸せも失った。大震災は、そんな出来事でした。傷ついた神戸に、一日でも早く生まれ変わってほしいと思いました。それが私たち法律事務所の原点です。「♪ 傷ついた神戸を 元の姿にもどそう。支えあう心と明日への希望を胸に。響き渡れ、ぼくたちのうた、生まれ変わる神戸の街に 届けたい私たちの歌 幸せ運べるように・・」。「しあわせ運べるように」という歌のこのフレーズが聞こえると今でも涙がでて、声が詰まってしまいます。
今また、経済的社会的なものではありますが、人口減少と超高齢化社会という大きな「地殻変動」が起こっています。上り調子であった日本経済の過去を後ろに見ながら、下りの階段を降りていく社会が始まったのです。限縮していく社会のなかで、高齢化社会がしばらく続き、さらに成長をしようとする動きとの中で、大きな軋轢も生じてくるでしょう。
地域に生きる専門家として、私たちは何をなすべきか。地域の弁護士には、地域に存在する企業、自治体、事業所、そして市民の皆さんからさまざまな相談が寄せられます。責任をもって、その問題にどのように向き合い、どういう「ことば」を発したらよいのかが問われていると思います。もちろん私も正解を持ち合わせてはいません。しかし、地域で、ともに生き、根をはる専門家として、悩みながら考え続けていきたいと思っています。人間の不安は、「問題が見えないこと」「誰も味方がいないこと」から生じます。下りの階段で混乱してしまう人たちに、公正に客観的に社会を見つめ、それをお伝えする道案内をすること、そして、しっかりと味方となっていくこと。これがこれからの地域の専門家に課された課題だと思っています。
「地域創生」を掲げたのも、私たち法律事務所も地域の地場産業のひとつとして、ともに皆様方の幸福創生に携わりたい、そういう思いからです。さまざまなイベントや勉強会を開催し、参加して、地域創生のための人の知恵と力の結集の一拠点となってまいりたいと思います。
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