井口寛司先生のことを思い出さない日はありません。 毎週土曜に弁護士会野球部の練習・試合があるのですが、その際にはともに闘った日弁連全国大会やマスターズ大会のこと、また、井口鬼軍曹に厳しく鍛えられた二等兵時代を思い出します。
TVやラジオで懐かしい曲を聴くと、二人で作った「替え歌」を思い出します。思いつきの井口…などと言っては二人で笑い合いましたが、彼の替え歌センスは抜群で、笑いのツボも押さえており、ウケは最高でした。全国大会・マスターズ大会の懇親会では私たちの「替え歌コーナー」を設けて戴き、毎回ヤンヤの拍手を頂戴しました。旅に出たり美味しい食事・ワインに出会ったりすると、2017年に一緒に行ったスペイン・ポルトガルの旅14日間を思い出します。「ポルトガルに行く？」という彼の思いつきから「ついでにスペインも」とあれこれ計画を立てたら2週間の長丁場になりましたが、互いの配偶者も「いいね！」だったので、４人でたくさんの思い出を作ってしまいました。
そんな井口寛司先生と過ごした楽しい日々を綴ったのが拙著「ボクとイグチと野球とウタと」です。あわせて兵庫県弁護士会野球部が主催した「井口寛司選手を偲ぶ会」のパンフレットでは、井口寛司先生の野球人としての軌跡を追うとともに、彼が制作に関わった替え歌「全58曲」を網羅しました。井口寛司先生が弁護士として一流であったことは万人の知るところですが、知られざる「天賦の才」があちこちで花を咲かせていた事実の一端も知って戴ければ幸甚です。