初めてのミャンマー

【はじめに】
今回のミャンマー・タイミッションは、私にとって初めてのミャンマー(そして、初めての海外)であり、ミャンマーの街並み、行き交う日本産の中古車、ミャンマーの人々…すべてが新鮮でした。
 以下では、ミャンマー視察の中で、私が特に感じたことについて述べたいと思います。

【タンリン工科大学・J-SAT訪問】
 今回のミッションのプログラムの中で、タンリン工科大学で日本語を学習している学生及びJ-SATの日本語学校の技術研修生と交流する機会がありました。

 まず、タンリン工科大学を訪問し、同大学の学生と話をすることができました。同大学の学生の皆さんは日本の文化や、日本が抱える課題について強い興味・関心を持っているように感じました。

 次に、J-SATを訪問しました。J-SATでは、ミャンマー人を日本に技術研修生やエンジニアとして送り出すための教育・サポートを行っています。

 J-SATでは、日本で働く力をしっかりとつけてもらうために、10ヶ月間みっちりと日本語やビジネスマナー(ビジネスマナーについては、「なぜビジネスマナーが必要なのか」というところから)を教えるのだそうです。その理由は、ミャンマー人は、「他人の会社で勤める」ことが何たるか、その前提としての知識や考え方を知らない場合が多く、また、ミャンマーと日本の文化も異なるため、いざ日本へ行ってもその違いに戸惑ってしまうからだそうです。
 説明・見学の後の交流会において、技術研修生と話をして感じたことは、綺麗で真っ直ぐな目をしていたということです。非常に素直だと感じましたし、身を乗り出し、興味深く話を聞く姿勢も強く印象に残りました。このように真剣に話を聞く彼・彼女たちの様子を「真面目」という一言で片付けることは、彼・彼女たちに申し訳なく感じるほどです。
 また、技術研修生の話を聞いてみると、どの技術研修生からも日本の文化、技術、日本人の人柄等、日本のあらゆることを学んで、ゆくゆくはミャンマーに持ち帰って貢献したい、と夢を語ってくれました。
 彼・彼女たちは、このような夢を考え込む様子もなく、かつ、淀みなく語ってくれました。彼・彼女たちの語る夢が強く、確固たるものであり、その夢の実現に向かって頑張っているということを感じ取ることができます。
 彼・彼女たちは日本語を学び始めて7ヶ月とのことだったのですが、十分日本語でコミュニケーションをとることができていました。強く、確固たる夢・目標を持って学ぶと、知識の吸収がこんなに早くなるのだろうか…、そのように感じました。
 今後日本人の就労人口は減少し、今日出会ったようなミャンマーの若者がたくさん日本にやってくるのでしょう。そうなると、日本は彼・彼女たちの勢いに飲みこまれるのではないか…。そのような危機感のようなものも覚えました。日本人も負けてはいられません。

【シュエダゴン・パゴダ】
 シュエダゴン・パゴダにも一言で表すと、「圧倒」されました。写真で見るのとは全く違います。
 平日の昼間だからかでしょうか、全体的な人数は少なかったのですが、祈りを捧げる人を多く見かけました。ミャンマーの仏教徒にとって、特別な場所なのだと強く感じました。
 また、シュエダゴン・パゴダの資料館で驚いたことは、その姿が100年以上前(のパゴダの写真)とほとんど変わっていないということです。
 仏教徒からの寄進等により管理・維持されているのでしょう。現在も地面のタイルを張り替える工事をしていました。

 

 

 


(シュエダゴン・パゴダ)

 

【ヤンゴンの街並み等】
 ヤンゴン市街の様子もこの目で見ておこうと思い、早朝にホテルの周辺を散歩し、ホテル近くの市場を見学しました。また、シュエダゴン・パゴダからの帰りにcity marketというスーパーにも寄りました。
 両者は衛生面だけをとっても全く異なります。前者はハエがブンブン飛んでいるような状況であるのに対し、後者は非常に綺麗で、まるで日本のイカリスーパーのような雰囲気でした。
 私にとっては初めてのミャンマーですので、私の記憶の中で過去のミャンマー・ヤンゴンの様子との比較はできません。しかし、同じヤンゴンに所在する二つの場所をこの目で見て、ミャンマーが急速に発展していることの一側面を見たような気がしました。

 また、ミャンマーの道路は右側通行であるため、左ハンドルの自動車が走行しているのが本来の姿であるところ、ヤンゴン市内で走行している乗用車のほとんどが日本産の右ハンドルの中古車です。
 現在は中古車の輸入が禁止されているそうなので、今後は右ハンドルの自動車は減っていくと思われます。今後は左ハンドルの日本産の自動車が増えていくのでしょうか。

【まとめ】
 今回の視察を通じて、初めての海外がミャンマーで本当に良かったと強く思っています。
 確かに、ミャンマーはインフラ面で多くの課題を抱えていることは事実だと思います。しかし、これからの時代を担うミャンマーの学生・技術研修生と交流して、非常に強いエネルギーを有していると感じました。
 今後もミャンマーの発展・変化を追い続けていこうと思います。

 

 

 

 

(サクラタワーから見たヤンゴンの風景)

 

文責 中馬康貴

 

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